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2024/01/05 会員インタビュー

近畿支部

近畿支部会員インタビューNo.5 ウィークエンドハウス㈱ 山本秀將社長

近畿支部会員インタビューNo.5 ウィークエンドハウス㈱ 山本秀將社長

今日は「京都寄りの大阪」と言われる、枚方市にやって参りました。

ウィークエンドハウス・山本社長は、一級建築士でありながら、嬉々として現場仕事をこなす「心から建築を愛する男」です。

そんな山本社長の人となりを深掘りすべく、インタビューを始めていきましょう♪

【プライベートについて】

家ではなんと呼ばれていますか?

[山本] 今は妻や子供からも「秀君」と呼ばれています。でも、長男はお父さんで、次男からは親しみを込めて「クソおやじ」ですね(笑)。

 

趣味や休日の過ごし方を教えて下さい。

[山本] ゴルフです。コロナなってから飲み会ができなくなって、職人さん達ともコミュニケーションが全然できなくなって始めました。4年目になりますが、やってみてめちゃくちゃ面白くてはまりました。ゴルフの何が面白いって、うまいこといかないところが非常に面白い!毎月1回は職人さんや施主さん達とゴルフの定例会を行っていて、平日に現場を開けて行ってます(笑)。家内もやりますので、一緒に楽しんでいます。日曜日もゴルフの練習に行きますし、趣味ができて良かったですね。

 

カラオケの十八番を教えて下さい。

[山本] 玉置浩二の「メロディ」が好きですね。高校時代に戻ったような‥・なんかちょっと懐かしい感じがするので。

 

あなたの宝物は何ですか?

[山本] 職人さん達ですね。あの人達が光り輝いてくれないと僕はどんどん濁っていきますので。常に職人さんたちが快適に力を発揮できる場を与えたいと思っています。後、プライベートでの宝物は、全部で4名いる(全部男の子)子供達です。

 

最近手に入れたお気に入りの物はなんですか?

[山本] 映写機です。店内をご覧の通り、僕は昔の古いモノを集めるのが好きなので。

 

ストレスがたまった時や疲れた時はどうしますか?

[山本] 寝るか、ゴルフの打ちっぱなしに行きます。でもよっぽど深刻な時はやっててもうまくいかないんです。考えながらやっているのでしょうね。それだとストレス解消になっていないようですが、綺麗に当たったときはスカッとしますし、打つことに集中すると無になれるのがいいですね。

【過去について】

どんな子どもでしたか?

[山本] 僕の実家は愛媛県の田舎で、そこで男3兄弟の長男として育てられてきたので、結構真面目に育ったと思います。小学校の時なんかは、めっちゃ賢そうに見られてましたが、実はそうでもなく(笑)、要領も良くない面もありますね。今は、実家のことは弟たちに任せて結局は愛媛に帰らずここで仕事をしています。

 

子どもの時の夢は何ですか?

[山本] 高校の時は学校の先生になって英語を教えながら、ラグビーの顧問をすることが夢でしたね。大学の時、教員免許を取るのが大変で断念しましたが(笑)。

学生時代に熱中したことは何ですか?

[山本] これはもう、ラグビーですね。始めたのは、愛媛で高校1年の時です。市内にラグビー部があるのがその高校しかなかったのですが、当時、「ラグビー部には入るなよ!」といわれていたのですが、逆に凄く興味が湧いて入りました。中学の時はバスケットボールをやっていたのですが、インドアだから雨が降っても休めない‥なので最初は雨が降ったら休めるクラブがいいなぁーとか思っていました。結局、ラグビーは雨が降っても休めなかったのですがね(笑)。ラグビー部の最初は、怖そうなイメージでしたが、先輩達はめちゃくちゃ優しくて凄く可愛がってもらいましたね。それからラグビーに目覚めて、ハマって…もう世界一面白いスポーツだと思っています。結局ラグビーで大学も入学して4年間続けました。本当に楽しかったです。因みに、ラグビーをやってた人間同士はお互い体格を見ると、どこを守っていたか分かるんですよ。面白いでしょ?

 

人生の分岐点はどこにあったと思われますか?

[山本] 10年以上前になりますが、その頃、僕は別の建築事務所で図面ばかり書いていました。でも、現場のことが良く分からないまま図面を書くことに面白さを感じられなくなり、現場の事をもっと知りたいという想いから、前の会社の建築を手伝うことにしたんです。それが建築業界のスタートでした。その後、その会社が倒産したことをきっかけに、自分でやることを決意しました。

 

大学ラグビー一色からどのようにして一級建築士に転身したのですか?

[山本] 大学を出る時に何の仕事についたらいいのか分かりませんでした。衣食住の中で住まいかな?って。その頃はバブルだったこともあり大手不動産業に就職しました。それが間違いで、電話営業だし、景気にも左右される。辞める人間も多かったので、やはり手に職を付けた方が良いと思い、それなら建築士かなーと思って設計事務所に転職しました。僕は外国語大学で、建築科でもなかったので、実務経験を積む必要があり、まずは2級からということで23歳の時に2級を、33歳の時に1級を取得しました。

 

昔の自分にメッセージを伝えられるとすれば何と言いますか?

[山本] 高校1年生の自分にもっと「ラグビーを勉強しておけ」と言いたいです。その頃の僕は愛媛の田舎というのもありましたが、ラグビーがただ好きなだけで知識が無かった。今みたいにいろんな情報が入ってきていたらもっとラグビーを楽しめたし、強くなれたんじゃないかな…もっと違う角度から見ることもできたんじゃないかなって思います。プロとしては無理でもコーチとして教える道もあったのかもとは思いますね。

 

子供達にもラグビーを教えたのですか?

[山本] 小さい頃にラグビースクールに連れて行ったことはあります。ただ、小学生の低学年を連れていってもやることが限られてるんですよ、ラグビースクールの体験って。ただ走ってパスするだけ。それだと子供も面白くないんですよね。それよりも野球などは打たせてくれたりもする。スカッとして面白いですよね。でもラグビーはボールの形からパスするのも蹴ることも子供には難しい。ラグビーって、続けてはじめて、その面白さが分かってくるので、すぐに楽しさを理解するのは難しいスポーツなのかもって思います。

 

【会社のこと】

他社には無いと思われる取り組みや会社の強みを教えてください。

[山本] 僕は一人で営業からやっているのですが、名刺にも書いている通り、「すまい創り伴走者」なんです。「住まいのことに関しては一緒に考えて悩んでご提案しますよ」という姿勢でお施主様と向き合っています。だからなのか、良く施主さんから「山本さんは相談しやすいし、話しやすいけど、断ることもしやすい」と言われたりします。初めてそれを言われたときはビックリしましたけどね(笑)。そうは言っても、ご近所で頼りにしてくださる方がいらっしゃいますし、そういうことも強みなんじゃないかな?って思っています。なんでも自分で動いてしまいますし、これからも自分にできることなら何でもやっていきたいと思っています。

 

(差し支えなければ)会社の弱みを教えてください。

[山本] 僕が色々とやり過ぎることですね。「見積が遅い」「いつ来てくれんの」なんて近所のお客様に言われたりします。スピード対応は心がけていますが、緊急のお困りごとを優先してしまうことが多いです。緊急って小さいとはいえ、調べることは結構あるから時間がかかります。その間に大きい案件をこぼしてしまったりしますね。

 

今までの経営の中で一番ピンチだったことは何ですか?

[山本] つい最近、数か月前のことなんですが、新築の現場で入金が遅れたんです。2社合わせて700~800万円くらいですかね? 何とかしましたが、今までこんなことは一度もなかったので本当に大変な経験でした。

 

【社長として】

 

なぜ経営者になろうと思いましたか?

[山本] 人生に分岐点でもお伝えしましたが、前職の倒産がきっかけで自分でやることにしました。

 

仕事に関して新人時代のことを教えて下さい。

[山本] 設計から現場にいったのですが、全然わからない…大工さんに色々聞かれるけど全然答えられないし、携帯も無い時代だったので、公衆電話で会社に電話して聞くが、聞いても分からない。あまりにも分からなさ過ぎて、情けな過ぎて、誰もいないところで一回だけ泣きました。情けなかったですね。

 

仕事をする中で一番やりがいを感じるのはどんな時ですか?

[山本] 施主様が喜んでくれることですね。10個中9個嫌なことがあっても1つ良いことがあれば報われます。この仕事ってそういう仕事かなって思っています。ただ、最近のお客様の中には簡単なモノを購入するのと同じ感覚の方もいらっしゃいます。僕らの仕事は工事を「ただ売る」のではなく、お客様と「伴走して創り上げるもの」だからそういった意味でもお客様を育てていく必要があるのかなとは思いますね。

 

目標としている経営者はいますか?

[山本] 既に引退されたのですが、株式会社スペースツーワンにいらっしゃった大塚さんですね。ものすごく魅力的な方なんです。仕事は優秀で、ものすごくためになることを言う方。でも基本、いつもヘラヘラしてて、社員からもいい加減やとボロカス言われてたりします。なのに、どんな人にも凄く慕われて、「大塚さんのためなら」とみんなから助けられている…そんな方です。そういう人ってあまりいないし魅力的。そんな人になれたらいいなって思いますね。

【ジェルコについて】

ジェルコに入会するきっかけを教えて下さい。

[山本] 京都の講習に行った時、とても面白かったんです。いいなって思ったんですが、既に店会に入っていたのもあって、その時はそのまま。次に市内に行った時に知っている人も多くて、店会だけじゃなく、他にも自分の勉強にもなるかと思って入会することにしました。なかなか参加できていませんが、参加したら凄く為になると思います。良くいただく情報も見たりするのですが、全部目を通せないほど情報量は多いですね。

 

ジェルコは自社にどんな影響を与えていますか。

[山本] 会員側が受け取りに行けば、色々勉強できると思います。

 

【自分・人生について】

 

好きな有名人を教えてください。またその理由は?

[山本] 綾瀬はるかが好きですね。見てて楽しいなって思います。

 

好きな音楽・アーティストを教えてください。

[山本] コブクロが甲子園に向けて書き下ろした曲、「ダイアモンド」がとても好きです。歌詞がめっちゃ良いんです。息子が野球をしていたのでそれと重なり、聴いていると感動で涙が出てきます。

 

好きな食べ物・飲み物は何ですか?

[山本] 焼肉です。八幡市男山に美味しいお店があって、職人さんや家族と定期的に行ってます。やっぱり肉を食べないとですね。飲み物はビールが好きです。

 

好きな映画は何ですか、またその理由は?

[山本] 「みんなのいえ」が好きです。三谷幸喜が監督、脚本のコメディなのですが、田中邦衛が大工の棟梁で、建築士が唐沢寿明。家造りの全てが詰まっているので、初めてのお施主様には見ていただいたりもしています。これをみて決めてくださったお施主様もいるんですよ。建築に携わる方には是非見て欲しい映画ですね。

 

好きな言葉や座右の銘はありますか?

[山本] ここにある「顧客の十戒」をとても面白いなぁって思っています。全部を覚えているわけではないのですが、「一、私には選ぶ権利があります。しかし、あなたから買う義務はありません。」のみを良く見ています(笑)。

 

好きな場所はありますか?

[山本] 自宅のルーフバルコニーです。広い場所を取ってて竹藪のところを造成されたところで擁壁の上に立っているんです。なので周りの家が全く見えなくて誰からも見えないので、お風呂からそのまま出て夜空や夜景を楽しんでいます。整いタイムですね(笑)。

 

何をしている時が一番幸せですか?

[山本] 現場にいる時が幸せを感じます。職人さんやみんなが一生懸命やっているところを見るのが好きで、飲み会に行ってもみんながめちゃくちゃ楽しそうにしているところを見るのが楽しいですね。人が楽しそうにしているところって、見てるだけで幸せですよ。

 

タイムトラベルできるなら過去と未来どちらに行って、何をしますか?

[山本] 過去です。高校時代に戻ってやり直して色んな勉強をしたいですね。諦めずに勉強していたらどうなってたんだろう?って思いますね。

 

今現在、100%のうちどれくらい満たされていますか?

[山本] 70%くらいでしょうか。あとの30%は仕事もありますが、子供達の将来がどうなっていくのかな?って思いますね。あと3か月したら、次男の子供が生まれる予定で、初孫、初女の子なので楽しみにしています。

【未来について】

10年後、どんな風になっていたいですか?

[山本] 職人さんたちも今と変わらず、今のメンバーで仕事ができていたらいいなって思いますね。職人さん達のことが大好きなので(笑)。

 

これから挑戦したいことは何ですか?

[山本] できたら若い人が育つような環境にできればいいとは思います。

 

職人さん達にどんな社長だと思われたいですか?

[山本] なんかあった時は助けてあげたいと思ってもらえるような社長になりたいなと思いますね。

 

5年前(2018年)の大阪北部地震と台風21号が重なった年はどうでしたか?

[山本] 電話が鳴りっぱなしで、事務員の女性がずっとメモをしていました。いつも頼んでいるところは来てくれないのでとのことで、とにかく屋根養生ばかりしていました。とにかくOBさんのところに行かないといけなかったのですが、やっている最中にお隣から頼まれたりして‥どんどん養生ばかりしていき、養生のやり直しなどもあって大変でした。その時は子供たちにも手伝ってもらって総動員で対応しました。みんなからは「儲かったやろ?」と言われましたが、働いている時間はいつもより長く、忙しさの割に結局その年の売上げは下がりましたね。

 

最後の質問です。社長の未来は何色ですか?

[山本] 無色です。将来は分からないし、自分がこうなりたいと思うようになれるという意味で。無理のない範囲でですが(笑)。

 

 

本日は楽しいお時間をありがとうございました!

 

インタビューは「いつ終わるのか?」と思うほどにあちこちに話が飛びつつ戻りつ、大いに盛り上がりました。

山本社長のサービス精神あふれる人柄に、「ぜひ今度はインタビュー抜きで飲みに行きましょう!」と約束をして帰途に着いたのでした。