会員インタビュー会員インタビュー

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2025/03/27 会員インタビュー

近畿支部

近畿支部会員インタビューNo.13 株式会社サンコウホーム 上口社長

近畿支部会員インタビューNo.13 株式会社サンコウホーム 上口社長

今回は京都市山科区に本社を構える「株式会社サンコウホーム」様へ訪問しました。

大工職人であった現会長が、前身である「上口工務店」を立ち上げて約51年。現在は、本社ショールーム、リノベーションスタジオ桂支店のリフォーム2店舗と、不動産部門、グループホーム部門で年商10億を目指されています。

温厚な見た目とは裏腹に、営業としてはアグレッシブな元野球少年の上口社長にお話しを伺いました。

【聞き手】 まず、サンコウホームさんの事業規模について教えてください。差支えなければ売上高など教えてもらってもよろしいでしょうか。

【上口社長】 今、売り上げは新築、不動産、グループホーム全部の事業を合わせて8.2億円くらいです。10億をずっと目指しているのですがなかなか難しいですね。

【聞き手】 凄いですね。スタッフさんは何名ですか。

【上口社長】 アルバイトを合わせて30数名でしょうか。人数はいますが、正社員の営業担当者は少ないです。リフォームだけで6.2億くらいで、1人1億ほど上げている計算です。残りの2億は新築とグループホーム、あと不動産が少しです。

【聞き手】 1人1億はすごい。

【上口社長】 僕は大型のみ担当していますが、僕ともう一人の二人チームで3億くらいあげています。

【聞き手】 二人で3億とは! 社長も見積をされているのでしょうか。

【上口社長】 いえ、僕はホームページなどの集客担当なので、営業としてはお客様の接客がメインです。最初に僕がお客様に会ってみて、営業担当の振り分けを行っています。

【聞き手】 グループホームはどのくらい前からされていらっしゃるのでしょうか。

【上口社長】 4年前くらいです。

【聞き手】 それはここ本社のある山科区で、ですか。

【上口社長】 山科と桂、あともう一カ所の計、3箇所ですね。そちらの管理は一人のスタッフに任せています。

【聞き手】 3箇所も! 凄いですね。

【上口社長】 将来的には僕がそちらの部門を担当することで、会社の給与負担を減らせたらと思っています。

【聞き手】 不動産へはどのような取り組みをされていますか。

【上口社長】 お客さんから要望があった物件を買い取る程度で、あくまでもリフォームや新築を取るための部門です。

【聞き手】 ありがとうございます。それではサンコウホームさんの他社にはないと思われる取り組みを教えてください。

【上口社長】 自社でセルロースファイバー断熱材の施工をしています。それも吹き込みではなく吹き付け(湿式)です。京都のリフォーム業者でこれをやっているのは恐らくうち1件だけだと思います。それをうちの新築やリフォームは全て採用しています。最初は自分の家で何回も練習や実験をしました(笑)。

【聞き手】 湿式のセルロースファイバー! どのぐらい乾かす時間は必要なのでしょうか。

【上口社長】 3日ぐらいですね。

【聞き手】 めちゃくちゃオリジナリティーがありますね。機械設備にお金がかかったんじゃないですか。

【上口社長】 お金はかかりましたが、これのお陰で大型案件はほぼ取れています。セルロースファイバーという素材は防音にもなるんですよ。ビックリするくらい音が止まる。それをお客様の目の前で実験するととても効果的なんです。(音を聞かせて)

【聞き手】 おおっ、これはロックウールと同じくらい止まると思いますね。

【上口社長】 このあたりはハウスメーカーと相見積もりが多いんですが、それを売りにして、後はプランナーのデザイン力の高さで勝負しています。

【聞き手】 プランナーさんも強いのですね。

【上口社長】 ええ。このあたりは一条工務店などハウスメーカーが多いのですが、うちはリフォームコンテストの入選作品が多いので、デザイン力が売りになっています。特にLIXILのコンテストで賞を貰って以来、商談がさらに楽になりました。

【聞き手】 上口社長のご自宅がいろいろな雑誌に掲載されていましたね。以前、見学に伺った際、凄く斬新なデザインでびっくりしたのを覚えています。

 

【上口社長】 本当はこれを超える作品がいくつかあったんです。でも、お客さんに公開したらダメって言われまして(苦笑)。

【聞き手】 上口社長のご自宅も十分凄いと思いますよ。回廊になっていて、周りに部屋がある‥唯一無二ですね。

【上口社長】 そんなおしゃれな空間に実際に自分で住んでみて、「この照明だと暗すぎて、落ちてる髪の毛が見えない」とか、生活では不便に感じる部分が色々見えてきたので、それを実体験としてお客様には提案できる点でも良かったと思っています。

【聞き手】 なるほどそれは面白い。では次に、サンコウホームさんの弱みがあれば教えていただけますでしょうか。

【上口社長】 人材が充足していないこと、これに尽きますね。色々仕掛けてはいるのですが人が、特に営業が入ってきてくれません。いま6名の営業がいるのですが、正直、相当厳しいです。

大型案件はなんとか受注していますが、細かい工事までは手が回らず受注できていません。チラシすら打てない状態です。ローコスト系は勉強もしてノウハウも持っているので、やれば引き合いはあるんですが今は対応できない状況です。

【聞き手】 ありがとうございます。ちなみにグループホームや新築のスタッフはいるのでしょうか。

【上口社長】 新築とリフォームは同じスタッフでやっていまして、新築は主に僕が担当しています。大型リフォームは僕を含めた2名でやっています。グループホームは社員1名ですがアルバイトはたくさんいますよ。そちらは時給が良いので結構応募があるんですが、リフォーム営業の正社員は給料を上げても来てくれないんですよ。だから今後は「営業」ではなく、「プランナー」で募集をかけようと思っています。“営業寄りのプランナー”という形で募集する予定です。求人にはすでにかなりお金をかけています。

【聞き手】 それは中途採用でしょうか。

【上口社長】 いえ、新卒ですね。昨年と一昨年で合計5名の入社があって、今4人残ってくれていますが、今年は入社0名と失敗したんです。今までとやり方は変えていないので、希望者が格段に減っている感覚です。なので今年はもっと真剣に取り組んで、4~5名は入社してもらいたいと思っています。

【聞き手】 4人一度に入ってきたら大変ですね。

【上口社長】 いろんな意味で大変ですけど、3年目ぐらいになると新卒でも結構売り上げ上げてくれますので。今、うちの3年目のスタッフが7,000万円はあげてくれます。

 

【聞き手】 凄いですね。

【上口社長】 ええ。でも入社3~5年目に退社というのが少なくありません。男性はそのくらいで転職を考えますし、女性は結婚や出産、旦那さんの転勤に付いていくなどの事由が発生します。仕方がないことですが、そういった悩みは尽きません。

どこも同じだとは思いますが、人の定着が悩みの種です。これまで色々考えてやり尽くしましたが、今も答えは出ていません。来ない理由はお金だけでもないし、休みだけでもない。なので今後は、勤務条件によって給与体系を分けることを検討しています。今うちは完全週休2日制なんですが、追加して週休3日ぐらいのイメージで、休みが多い分それを選択した人の給与は下げる。通常に働く人と差をつけて選択制にしてはどうかと考えています。

 

【聞き手】 それ、すごく面白いと思います。全員が休みを欲しい人ばかりじゃないじゃないですし。Aコース・Bコースあって自由に選択出来たらいいですね。全員が同じ働き方する必要なんてないですから。
ちなみに、社長は創業者ですか。

 

【上口社長】 2代目です。

 

【聞き手】 ならば事業承継されたと思うのですが、その経緯を教えていただけますでしょうか。

【上口社長】 うちは元々下請け100パーセントの会社でした。売上げは6,000万円ぐらいだったと思います。父親の代で一番良かった時は7名で1億前後でした。全員上口家の兄弟で大工職人集団でした。ハウスメーカーや不動産建売からの一括発注がメインでした。

ところがリーマンショック後、 元請けがコストダウンのため分離発注するようになりました。するとうちは大工仕事だけになるわけですが、利益が減ることはもちろん、大工の年齢もどんどん上がっていきますし、見通しが厳しい状況でした。そんな頃に僕が入社して僕も4年間ほど大工をしていたんですが、親と喧嘩して出ていって、3年半ぐらい他社に勤めたんです。

 

【聞き手】 大工さんとしてですか。

【上口社長】 いえ、営業兼工務としてです。その内の1社が訪問販売の会社で、物凄くきついノルマがあって、そこで営業を叩き込まれたのですが、それが僕の土台となりましたね。だんだん売上も上げられるようになって、それで自信をつけて意気揚々と家業に戻りました。

ところが戻ったはいいけど上手くいかない。自分の成果は会社の名前のお陰だったことを思い知りました。それでまた不動産屋さんの下請けを始めたんですが、その頃、僕が取った契約で騙されたこともありました。

【聞き手】 騙された!?

【聞き手】 凄いですね。

【上口社長】 ええ。でも入社3~5年目に退社というのが少なくありません。男性はそのくらいで転職を考えますし、女性は結婚や出産、旦那さんの転勤に付いていくなどの事由が発生します。仕方がないことですが、そういった悩みは尽きません。

どこも同じだとは思いますが、人の定着が悩みの種です。これまで色々考えてやり尽くしましたが、今も答えは出ていません。来ない理由はお金だけでもないし、休みだけでもない。なので今後は、勤務条件によって給与体系を分けることを検討しています。今うちは完全週休2日制なんですが、追加して週休3日ぐらいのイメージで、休みが多い分それを選択した人の給与は下げる。通常に働く人と差をつけて選択制にしてはどうかと考えています。

【聞き手】 それ、すごく面白いと思います。全員が休みを欲しい人ばかりじゃないじゃないですし。Aコース・Bコースあって自由に選択出来たらいいですね。全員が同じ働き方する必要なんてないですから。
ちなみに、社長は創業者ですか。

【上口社長】 2代目です。

【上口社長】 3000万ぐらい騙されました。 工事中の〇〇ビル一棟の内部をメゾネットにして、1階、2階をくり抜いて賃貸物件にするみたいな工事を3件連続で受けて、懐中電灯1つで下見をしたり、中もろくに見せてもらえない状態で見積を出せといわれたのですが、お金もなかったので、やるしかなかったんです。

 

やっとのことで工事を終わらせたら、今度は床の高さが違うとか、ビルなのにその床を削れとか、その解体費用やら何やらで3件ともが1000万円ずつの赤字になりました。それで親戚中からお金を借りて、下請け業者にもこれしか出せへんって土下座して‥それで下請けを完全にやめたんです。

 

親にも迷惑をかけたし、この仕事はリスクが高すぎやし、もうやめようかと思っていた時、某塾のDVDを購入しました。当時、20万円を借金して買ったんです。入学しようと思って行ったんですが、話を聞くだけで5万~10万円、チラシ作りにも60万円と言われどうしようと思っていたら、たまたまそこで知り合った社長から、チラシ作成のノウハウやリフォームのノウハウも教えてもらうことができました。

 

あの頃は本当に自転車操業で、工事が終わったらそのお金を支払いに回して、次の工事を取るためにまた支払うという繰り返しを一年間続けて、少しずつ仕事も取れるようになってきました。イベントを開催するとちゃんと人が集まるようになり、5年間くらいかけてそんな状態になっていきました。その後、細かい工事を手掛ける会社として地元向けに売り込みました。そうやって少しずつ顧客を増やしていきました。

 

大きな変化が訪れたのは2018年です。会社の方向性を大きく変えました。以前はトイレやお風呂などの部分リフォームしか依頼が来なかったのが、大きな工事を請け負うことができるようになったんです。うちの入選作品を見たマエダハウジングの前田社長から、「京都でやっていくならブランドをつけた方がいいし、これからはデザインで進んだほうがいい」とアドバイスをいただいたことで、自分の家で好きなことを思い切ってやってみようと決意し、自分の好きなように家を改装したんです。それが入選してから会社の雰囲気が大きく変わりました。

 

それがターニングポイントとなって大規模な工事が増えました。それまでの工事件数は年間で700件、現在は600件ほどに減っていると思いますが、単価が上がりました。私が始めた当初は6組しかいなかったお客様でしたが、25年経ったいま1万件以上になっています。

【聞き手】1万件とは、めっちゃくちゃスゴイですね。

話が戻りますが、社長がお父さんと喧嘩して出て行って自社に戻られる際、どういう話し合いがありましたか。

【上口社長】 僕が勤めていたのは、全国で1番クレームが多い訪問販売の会社でした。怒鳴られるし、朝は7時前から出社して、ひどいときは帰るのが翌朝4~5時。2時間しか休めないこともあって‥それが1年ぐらい続きました。本当にブラック企業でしたね。

 

【聞き手】 ブラックを超えてますね(笑)

【上口社長】 営業マンは昼間クルマの中で寝れるけど、僕達工務はそれもできない。そこから飲みに行こうって、すごく年上の先輩に言われたら断れない雰囲気もあって、正直きつかったです。そんな生活を1年半ぐらい続けた頃、頭に円形脱毛ができ、歯茎から血が出るわ鼻血が出るわで限界を感じて退社し、実家で休むことにしました。でも僕の父は厳しい人でしたので、「戻ってくるんやったら働け」って事でもう一度自社で働くことになりました。

正直言って建築が好きという訳でもなく親が継がせたかったこともあり、敷かれたレールに乗ったような状態でした。でも社長業は嫌いではないですし、営業のセンスもある方だと思っています。

【聞き手】 それはいくつの時ですか。

【上口社長】34才か35才ぐらいだったかな。一度辞める前の20代で家業の手伝いをしていた頃はまだ売上3億足らずで、父も「自分が動ける間は絶対譲らない」と言っていて、僕は名前だけの社長でした。でも、その戻ったタイミングで独立すると言ったら「継いで欲しい」ということになりました。父も年齢的なことがあったと思います。

【聞き手】 凄まじい体験談をありがとうございます(笑)。ではここで上口社長ご自身の強みを教えてください。

【上口社長】 強みはやはり営業力ですかね。今でも現役でバリバリやっていますので。1億、2億であれば普通にやりますよ。営業はもう天職やと思っています

【聞き手】 営業ができる要因ってなんでしょうか。

【上口社長】 お客様の分析は良くしますね。どういう話がお好きだろうとか、家の中の雰囲気をみて「こういうタイプかな?」とか。最初はそれほど確率は高く無かったですが、今では僕の分析の決定率は大体8~9割当たるようになりましたよ。

営業にはセンスや素質があると思いますが、努力でカバーすることはできると思っています。例えば僕、人の名前が覚えられないんです。ですがお客さんのお家の表札を見た時にスイッチを入れます。「この方の家はどういう工事をいくらでやったか」はずっと覚えています。

【聞き手】表札がスイッチとは面白いですね。

【上口社長】 表札の名前を確認したら絶対名前は間違えないですしね(笑)。

【聞き手】 社長の弱みというと、その「人の名前が覚えられない」でしょうか。

【上口社長】 恥ずかしい話ですが、社員の名前も1年間覚えられない。だから「間違えてもごめんなさい」って言っています(笑)。

【聞き手】 1年とは凄い(笑)。次に、上口社長が仕事でのやりがいを感じる時ってどんな時でしょうか。

【上口社長】 社員とご飯食べに行く時が一番やりがいを感じますね。本当に苦しい状況だったら飲み会なんかする余裕もないじゃないですか。だから社員とご飯を食べに行く時は至福の時ですね。

 

【聞き手】 スタッフとの飲み会をそんな風に感じておられるとは、とてもいいお話しですね。それではそんな上口社長の今後の目標についてお聞かせください。

【上口社長】 売上高10億円超えです。長い間7~8億の間を泳いでいるというか、もう同じことばかりしている感覚です。よく3億円の壁、5億円の壁、10億円の壁なんて言うじゃないですか。

【聞き手】 その「壁」って一体なんでしょうか。

【上口社長】 まず1億円は社長だけで上がります。3億円なら4~5名で何とかいけるんですが、5億円になってくると「仕組み」が必要になってきます。人もなかなか増えない状況だから、スタッフが辞めた時に凹みますしね。

3億円から5億円の間で、次のステージに対応できる組織と仕組みを作っておかないと駄目なんです。その組織と仕組みがうまく噛み合ってくると、同じ人数でも10億円までいけるんですが、そこが嚙み合ってないから8億ぐらいで止まってしまう。

【聞き手】 組織と仕組みが噛み合うってどういうことでしょう。

【上口社長】 例えば支店を増やしても 仕組みが無ければ支店間でバラバラになってしまう。店舗が増えても、同じ仕組みで安定して回るルールを決めて運用することです。うちもまだ十分でない状態です。

あとはそれに伴ってちゃんとした人材が入ってくる仕組みが必要ですが、それがきちんとできている会社がやっぱり10億円を超えていくんですよね。京都だけで10億を超えていこうと思ったら、やっぱり3~4店舗ぐらいは欲しいですね。

でも今の状態で無理をしたら社員が疲弊するだけで長くは続かない。そんな状態が続けば社員は辞めていくでしょう。そのあたりが課題です。

【聞き手】 面白いけど難しい課題で、そこにチャレンジしていらっしゃるのですね。

では、話は変わりますがジェルコに入会されたきっかけを教えてください。

【上口社長】 リフォームコンテストです。コンテストに入選して、全国と言う舞台に立ちたいと思っていたからです。僕の中で業界で認めてもらえるような作品を作りたい気持ちがありました。それも既製品を使って。

基本的にうちのデザインは既製品を組み合わせて作っているんです。こだわり過ぎると時間がかかりすぎますし、既製品を使うと手間が省けます。それはお客様にとってもコストを抑えられるメリットがありますから。「これ既製品で出来るんですよ」っていうとお客様へのアピールにもなります。

【聞き手】 その考え方は凄いですね。普通は作り手側としてはいくらでもこだわりたくなるものですもんね。

【上口社長】 そうですね。そもそも僕に建築へのこだわりがあった訳ではないからだと思います。価値観の違いはあるでしょうが、お客様にコストの負担をかけず、早く、ある程度の品質を担保したものを提供できることに重点を置いています。

また造作にこだわるとマンパワーに頼ることになりますから、多店舗展開にする場合に足かせになります。うちは設計事務所ではなく大工職人集団を母体にしているので、「コストをかけなくてもこういう家が建てられる」という夢を持ってもらえる方がいいと思っています。

【聞き手】 確かにそうですね!

ではもう一つ聞かせてください。上口社長はジェルコに対してどんな期待を持っておられますか。

【上口社長】 実践的な勉強会を通して建築業界全体を盛り上げてもらいたいなと思っています。

会社の置かれているステージで悩みは全然異なりますし、見えてなかった部分も沢山あります。売上げが1億円の時も10億円を目指している今も、それを会員同士共有した方がいいと思います。そういう具体的な 話ができる勉強会は実践的で面白いと思います。

 

【聞き手】 確かに実践的なのは面白いし、ありがたいです。

【上口社長】 例えば“人の流れを良くしていく”こともみんなで考えないといけないと思います。今と10年前では状況が全く違っていて、10年前は普通に働き手は来てくれましたし、減るとは思っていたけどここまで困るとは思っていなかった。

今後は今までどおり人手を投入できなくなるし、うちもAIの導入も含めて検討しています。

【聞き手】 上口社長は以前からITを積極的に取り入れたり、社長ご自身がWebを担当されていらっしゃいますよね。

【上口社長】 直感的にですが、何とか分かるのでやっています。以前ホームページをガラっと変えたら大型のお客様しか来なくなりました。

【聞き手】 ではここで社長の横顔についてお尋ねします。本や映画で、お気に入りのものや最近見て面白かったものはありますか。

【上口社長】 僕、Netflixのヘビーユーザーなんです(笑)。最近見て面白かったのは「極悪」。あとシリーズもので「ブラックリスト」や「ウォーキングデッド」も面白かった。

【聞き手】 Netflixは面白いものが沢山ありますよね。「地面師たち」なんかも怖かったですが面白かったですよ!ところで上口社長の好きな言葉や座右の銘はありますか。

【上口社長】 「一期一会」っていう言葉が1番好きです。その時会った人とはこれっきりでもう次は無いかもしれない。表札を見てお名前を覚えたお客様とのご縁もそれが最後かもしれない。毎回、そんな覚悟を持って商談に挑んでいますし、そんなご縁を大切にしたいなと思っています。

【聞き手】確かに商談も一期一会ですね。では次に趣味、あるいは休日の過ごし方などを教えてください。

【上口社長】 たまに釣りに行ったり、家事をしたりですかね。僕、家事は何でもできるんで。料理もしますよ! 後はのんびり過ごしていますね。

【聞き手】 のんびりが一番ですね(笑)。ちなみに上口社長が学生時代熱中されていたものはありますか。

【上口社長】 野球です。小学校2年生から高校3年生までずっとやっていました。社会人になってからも少しやっていましたよ。

 

【聞き手】 野球少年だったんですね!

【上口社長】 はい。セカンドとサードを守ることが多かったです。たまにキャッチャーをしたりしました。中学校はかなり野球の強い学校だったんでやり尽くしましたね。

高校では6校から野球推薦が 来たんですが、親が「怪我したらどうするんだ!」ってもう大反対されました。それでやる気を無くして、そこから勉強して公立高校に入学しました。その高校でも野球はしましたがそんなに強くなくて‥でもその頃の友達は今も一番付き合いの長い友人です。

【聞き手】 面白いですね。中学生でスカウトされるようなレベルだったら、公立高校なら完全にスター選手ですね。

【上口社長】 入部した時からレギュラーではありましたが、あまり身長が伸びなかったんですよね。

当時の監督が読売新聞大阪支社の支社長だったんです。顔が広くて強いチームと試合をさせてもらうことが沢山あったんですよ。するとボロ負けするじゃないですか、レベルが違い過ぎて。あの時推薦入学してもレギュラーを取ることは難しかっただろうって、1年生の僕は思い知りました。でも今でも野球は大好きですよ。

【聞き手】ではWBCとか気になりますよね。

【上口社長】もちろんです!野球は大好きなんで球場にも見に行きたいけど、甲子園では応援できない‥僕、巨人ファンなんで(笑)。

実はここ(店舗)はテーマカラーがオレンジですし、ホームページも名刺も(名刺を見せて)黒なんです。

【聞き手】 名刺、かっこいいですね!サンコウホーム様といえばオレンジのイメージでしたがジャイアンツにちなんでだったんですね(笑)。

では、最後の質問です。10年後、会社をどんなふうにしていたいですか。

 

【上口社長】 難しい質問ですね。10年後でしょ?きっとコロっと変わっているでしょうね。完全に辞めるのは難しいかもしれませんが、60歳になった頃には前に出ないで会長職をしていたいですね。今の時代に合った次の社長を育てていたいとは思っています。

僕の最終目標はね、老人ホームを作ることなんです。最終的には自分が入りたいと思ってるんですよ。だからグループホームはその取っ掛かりです。

【聞き手】 自分が入る老人ホームを自分で作るって、初めて聞きました。面白いですね! そこで、社長が料理の腕をふるわれるとか素敵ですね。

【上口社長】そうですね。料理作るの好きなんでね(笑)。

【聞き手】 今日はありがとうございました!

<インタビュー後記>

上口社長と初めてお会いしてから10数年以上が経ちます。いつも目標を高く持ち、それに向かって本当に様々なことを考え、チャレンジをしておられるからこその実績なのだと今回のインタビューで改めて感じました。

大手を相手に競り合うことは並大抵のことではないと思います。他社が簡単に真似できない断熱素材の工夫、造作ではなく既製品の組み合わせで夢のマイホームを手に入れる提案力。常に考え実践する姿勢は、野球でずば抜けた資質を持つ選手と対峙し、夢を諦めた少年時代のリベンジなのでは‥そんなことを想起せずにはいられませんでした。

「やりたいことがいっぱいあるんですよ!」と少年の様に無邪気に語る上口社長の、お仕事だけでなくプライベートも含めた今後が大いに気になるインタビューとなりました。