JERCO入会のキッカケ
1983年にJERCOが設立され、1996年4月に私は地元の勤務する不動産会社のリフォーム部長としてJERCOに入会しました。
当時、JERCOの理事であったTOTOのM氏と、JERCOの「マンションリフォーム委員会」の委員長I氏の紹介で、JERCOを知り、入会することを決めました。関東甲信越支部に入会し、2004年11月には関東甲信越支部長に、2010年11月には副会長、2012年11月に会長に就任しました。(当時JERCOの決算は9月)6期5年半の在籍期間でした。
支部長は本部理事でもありますので、本部の理事会にも出席しました。当時の山口会長のもとでは、理事メンバーは数十億円規模の年商を誇る全国でも有数の強者揃いでした。理事会は常に紛糾(活発な討議)し、「売上3億円の壁、5億円の壁、10億円の壁」、「会社を大きくするためにはどうするか」などの議論が活発でした。また、成功事例のセミナーも全国各地で積極的に開催されました。全国のトップクラスの会員が一堂に会する場となりました。
2010年11月に中林会長に交代しました。「活発な活動と黒字決算の両立」という方針の下、無駄な経費を削減する取組を続けられました。その結果、前期まで赤字だったJERCOの決算を黒字に転換させることができました。
2012年11月(2011年3月11日東北大震災の翌年)私は会長に就任しました。
景気が悪化し、大震災によって経済状況はさらに悪化しました。大震災の翌日である3月12日に予定されていたJERCOの理事会を名古屋で開催しました。主要な議題は震災支援に関する討議でした。
2013年4月、JERCOは設立30周年を機に、名称を(一社)日本増改築産業協会から(一社)日本住宅リフォーム産業協会(JERCO)に変更しました。30周年記念行事も本部で盛大に行われました。
私が会長に就任して注力したのは「行政との連携」でした。2012年に国土交通省から発表された「中古住宅・リフォームトータルプラン」は、5年間で6兆円規模のリフォーム市場規模を10兆円に押し上げるという計画でした。JERCOも各リフォーム団体との連携を掲げ、これまで理事として参加していなかった(一社)住宅リフォーム推進協議会などに働きかけて理事に就任しました。今ではJERCOは6つの団体の理事および賛助会員として、リーダーシップを発揮し、住宅リフォーム事業者団体連絡会議を定期的に開催し、情報交換を行っています。団体が協力して補助金などの要望を出せば、団体の結束力と数の論理で、補助金として会員にフィードバックすることができます。
一企業が国に補助金を要請しても、なかなか相手にされません。しかし、団体でお願いすれば、国も私たちの声に耳を傾けてくれます。そのために、団体が存在するのです。
例えば、①空き家対策➁長期優良住宅③インスペクション④瑕疵保険⑤ZEH基準⑥住宅リフォーム事業者団体登録制度⑦各種補助金等 国が定めるリフォーム施策決定会議に、JERCOが積極的に参加し、消費者の意見を代弁する立場で発言できる機会を作るべきではないでしょうか。パブリックコメントが出されてからでは遅すぎるのです。
毎年6月には、JERCOの総会パーティーに国土交通省や経済産業省の担当課長の方々や多くの団体の理事長の方々などをご来賓としてお招きし、リフォーム団体の中で最も多い、200名以上の会員を含む参加者で盛大に開催されます。JERCOには大きな期待が寄せられていることがうかがえます。
もう一つ、私が会長として力を注いでいたのは「一級の資格制度」です。国土交通省にお伺いしたところ、国交省ではリフォームの資格制度は作らない。逆に「是非、JERCOさんで資格制度を作ってください」とのお言葉をいただきました。私としては「二級」の資格制度は既に増改築相談員の資格があるため、あまり意味がないと考え、「一級」の資格制度を早く創設するよう提案しました。ただ、理事の方々や事務局でも積極的に進めようとする方が少なく、私の在任中には実現できなかったことが心残りとなっています。
JERCOの会員には、全国でもトップクラスの会社が多く入会しています。まず、会員に一級の資格を授与し、その会員が全国に広めることで、資格を取得したいと思うより高いレベルの会社が入会するでしょう。
残念ながら、新規入会会社の名簿を見ると、地元でも知らない会社が多く入会しています。こうした会社は早々に退会してしまいます。入退会の繰り返しで、毎年わずかな増加に留まってしまう状況です。この状況を何とか改善しなければなりません。
地元には優秀な会社が多く存在します。こうした会社に絞って入会勧誘を行い、レベルの高い会社を集めることで、退会も少なくなり、JERCOのレベルアップも揺るぎないものになります。そのためには、一級の資格制度を早急に導入する必要があります。
JERCOの50周年までには、会員数を1000社にすることを期待して、「JERCO履歴書」の執筆を終わります。